近視治療
治療方法
近視のほとんどは軸性近視(目の奥行きが長くなったこと)が原因のため、視力や目の形を戻すことはできないと言われています。そのため近視の治療の目的は主に近視の進行を抑制することです。近視は20代後半まで進行すると考えられているため、いかに進行を抑えるかが重要です。
それぞれのメリットとデメリットを知り、患者さまに合った方法をお選びください。
近視の進行抑制治療
通電治療
目の周囲に5分間微弱電流を通すことで、毛様体の緊張をほどき、視力の回復と眼精疲労の軽減を行う方法です。
WOC(ワック)
近くを見続けることで、眼の筋肉(毛様体筋)が緊張してピント調節がうまくいかない仮性近視の場合に効果的な治療です。
専用の機械を使うことで眼の緊張をほぐすことができます。
機械を覗き込んで写し出される画像を見ることで遠くを見るのと同じ効果が得られます。
視力矯正による治療
視力矯正には、メガネやコンタクトレンズ、手術などさまざまな方法があります。屈折異常(近視、遠視、乱視)を正しい見え方に導く手段で、それぞれに向き不向きがあります。
眼鏡
眼鏡の作成をご希望される際は、使用用途やご年齢に配慮した度数を測定し、処方箋を発行いたします。お子さまの場合、度数の合っていない眼鏡をかけ続けると、近視を進行させてしまう恐れもあり、初めて眼鏡を作成される方は特に注意が必要ですのでまずはご相談ください。
処方箋を眼鏡屋へ持参いただき、フレームやレンズの種類は眼鏡屋にてお選びください。
コンタクトレンズ
コンタクトレンズは角膜の表面に接触させて視力を補正するレンズです。眼鏡と違い左右の視力差が大きい場合でも違和感なく使用できます。当院では処方箋のみ発行は対応しておらず、院内での購入を前提とした処方となります。また、装用することでアレルギー症状やドライアイが悪化することがありますので、処方前にコンタクトレンズが装用できるか、目の状態を確認します。また、初めての装用を希望される方は装着脱に練習が必要ですのでお時間に余裕をもってご来院ください。
オルソケラトロジー保険適応外
特殊なハードコンタクトレンズを毎晩着けたまま寝ることで視力矯正して近視の進行を抑える治療法です。角膜矯正用のコンタクトレンズで角膜の表面を平坦にすることでピントが合うように矯正します。
個人差はありますが、1~2か月の間毎日使用することで裸眼でも視力が維持できる時間が増えていきます。
使用を中止すると角膜は元の形状に戻るためオルソケラトロジーは日中の視力改善だけではなく、眼軸が伸びるのを抑制する効果が確認されていて近視抑制効果があることがわかっています。
メリット
- 手術が不要
- 日中は裸眼で過ごすことができる
- 若年の方の近視抑制効果がある
- 心理的負担が少ない
デメリット
- ハードコンタクトレンズなのでケアが必要
- 光がにじんで見えることがある
- レンズのケアが必要
- 保険適応外のため、費用が高い
多焦点コンタクトレンズ
1枚のレンズに遠くを見る度数と近くを見る度数が配置されているソフトコンタクトレンズです。一般的には老眼のための遠近両用コンタクトレンズとして知られています。
網膜上で焦点が合うようになるため眼の負荷が軽減し、軸外収差理論の観点から、近視進行抑制効果の報告が増えている治療法です。同心円タイプ(日本未発売)、中心部を遠くが見えるように設計されたタイプ、および最近発売された焦点深度拡張型が近視の進行を抑える効果があると確認されています。
オルソケラトロジーとの違い
- ソフトコンタクトレンズなので、装用時の痛みが少ない
- 1日使い捨てなので衛生的
- 寝ている間ではなく、日中使用する