ドライアイ
ドライアイとは
ドライアイは、目を守るのに欠かせない涙の量が不足したり、涙の質のバランスが崩れることによって涙が均等に行きわたらなくなり、目の表面に傷が生じる病気です。いわばドライアイは涙の病気といえます。
はじめは目の渇き、痛みや異物感がある程度ですが、重症化すると乾燥によって角膜・結膜の損傷などを起こすことがあります。涙の働きは、目の乾燥を防ぎ、目に入ったゴミなどを洗い流すだけではなく、殺菌作用ももっていることから、涙の量が減るとこれらの働きが低下して、角膜炎や結膜炎を起こしやすくなると考えられています。
正常
乾燥時
VDT症候群との関連性
パソコン使用の長時間化、スマートフォンの普及、高齢化、気温上昇によるエアコンの使用、コンタクトレンズ装用者の増加など、様々な要因に伴ってドライアイ患者も増えており、日本での患者数は約800～2,200万人ともいわれています。
パソコンやスマートフォンなどの長時間使用が続くことにより、目や身体、精神に影響を及ぼすVDT症候群という病気が注目されています。その症状の中の一つがドライアイです。
ドライアイの症状
ドライアイの主な症状の紹介です。ドライアイと言っても目が乾燥するだけでなく、様々な症状があり、目の疲れを感じている人は特にドライアイが関係していることが多いです。 次のような症状がある場合はドライアイかもしれません。お近くの眼科を受診ください。
このような症状は
ありませんか？
- 目が疲れやすい
- 目が重だるい
- 目がゴロゴロする
- 目が乾く
- 目がかゆい
- 目がしょぼしょぼする
- 文字が霞む
- 目が痛い
- 目が充血する
- 理由もなく涙が出る
- 光をまぶしく感じる
- 目やにが多い
下記ページでドライアイの自己チェックができます。ぜひ試してみてください。
ドライアイになりやすい人
ドライアイの原因は眼球表面の涙が少なくなることです。
その原因として、スマートフォンの普及やパソコンでの作業のなど、集中して長時間画面を見ることにより、まばたきの回数が減り、その結果、目の表面から涙が蒸発してしまいます。
また、空調設備の普及により、一年を通して、空気の乾燥した状態になることも多く、目の乾燥を引き起こしやすい状況は近年多く見受けられます。
以下の項目に該当する方は、特に注意が必要です。
- 空調の効いた室内にいる時間が多い
- 仕事や自宅でパソコンの画面を長時間見る機会が多い
- スマートフォンでSNSやネットサーフィンをする時間が長い
- アイメイクをする際にまつ毛の内側にアイラインを入れている
マイボーム腺機能不全との関連性
まつ毛の付け根にはマイボーム腺という、涙の水分が蒸発しないように油を出す部分があります。このマイボーム腺の機能不全により、涙の成分から油が減り、涙が蒸発することでドライアイになりやくなります。
ドライアイの検査
シルマー試験
ドライアイの代表的な検査方法をご紹介します。
シルマー試験と言って、涙の量を調べる検査です。専門のろ紙を瞼の縁にはさんで、5分間でどのくらいの長さが濡れるかを調べます。
涙腺の分泌機能を診断するには、簡単な試験のわりに、涙液の分泌量が一目瞭然で、時間もかからないので、どこの眼科医院でも行なわれるドライアイの検査の一般的な試験と言えます。
試験紙には、あらかじめ目盛りが刻まれており、涙液で濡れると色が変わります。
左右目の区別もあって、涙液の長さが直ぐに分かるようになっています。
10mm以上が正常で、5mm以下が異常とされています。