オルソケラトロジー
オルソケラトロジーとは
オルソケラトロジーとは、就寝中に特殊なレンズを装用することで角膜の形状を矯正し、一時的に近視や乱視の視力を回復させる治療法のことです。日中裸眼でもコンタクトやメガネをかけずに生活ができるようになります。一般的なコンタクトレンズとは異なり、寝ている間に特殊な形状をしたレンズを装用する事で角膜の形状を平坦化して、近視や乱視を矯正する方法です。 朝起きてレンズを外した後も一定時間角膜の形が保持され、昼間コンタクトレンズやメガネを装用せずに裸眼で生活することが可能です。
以前よりオルソケラトロジーには、近視進行の抑制効果が期待できると言われていました。海外では大人よりも子どもの近視矯正ならびに近視抑制としてオルソケラトロジーが多用されています。日本でも2017年にオルソケラトロジーガイドラインの修正があり、適応年齢が変更されました。これに合わせて当院でもオルソケラトロジーの取り扱いを開始しました。
オルソケラトロジーの仕組み
角膜に近視・乱視があり、光が網膜よりも手前で焦点を結んでいる状態
レンズを装用することで、角膜の形が変化する
レンズを外した時に、近視が矯正されて網膜で焦点が合う
近視抑制効果
近年、オルソケラトロジートレンズの近視抑制効果についてさまざまな研究が国内外で行われ、近視がすすみにくくなるのではないかというデータがいくつかの文献によって発表されております。
オルソケラトロジーにおける近視抑制効果は下記のような理論に基づいています。
近視抑制効果のしくみ
近視眼に対して通常の単焦点眼鏡で矯正を行いますと、周辺部の遠視性デフォーカス(焦点ぼけ)を生じてしまいますが(図1)、オルソケラトロジー後は周辺部角膜が肥厚、スティープ化するため周辺での屈折力が増し、その結果、周辺網膜像での遠視性デフォーカスが改善するという仮説が提唱されています。(図2)
単焦点眼鏡の場合
焦点がぼける
オルソケラトロジーの場合
こんな方におすすめ
眼鏡やコンタクトレンズが
煩わしい・装用できない
「職業上、眼鏡の使用が難しい」方、
「時間がたつとゴロゴロする」「夕方になると充血する」など、コンタクトレンズの不快感から解放されたい方へ。
裸眼でスポーツを楽しみたい
野球・サッカー等のスポーツや、水泳・サーフィン・スキューバーダイビング等の水中のスポーツをされる方へ。裸眼で安全にスポーツを楽しめます。
レーシック等の手術に抵抗がある
「手術なのでこわい」「術後の感染症などが不安」という方へ。
オルソケラトロジーなら、レンズの装用を中止すれば角膜は元の状態に戻りますので安心です。
適している方
- 近視度数が-1.0D~-5.0D程度の方
- 近視、乱視の屈折度数が安定している方
- 目の病気がない方
(角膜疾患、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患、弱視など)
適していない方
- 強度近視や強い乱視の方
- 目の病気がある方
(角膜疾患、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患、弱視など) - 医師の指示やマニュアルに従ってコンタクトレンズを取り扱うことができない方
- 十分な睡眠を取ることができない方
(矯正の効果を得るためには1日6時間以上の睡眠が必要です)
治療の流れ
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- 適応検査
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- 事前に検査日程のご相談をさせていただきます。
- 各種眼科一般検査を受けていただきます。
- オルソケラトロジーの適応をカウンセリングさせていただきます。
- オルソケラトロジーが可能かどうか診断します。
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- 治療開始
(ご契約) -
- レンズの取り扱いを説明し、装脱練習をします。
- 装用テスト後、治療に問題がない場合ご契約へと進みます。
- 契約後よりオルソケラトロジーの治療開始となります。
- 必要書類をご提出いただきレンズをお渡しします。
※ケア用品は、別途ご購入いただく必要がございます。
- 治療開始
治療費
※下記表は横にスクロールしてご覧ください。
適応検査費用 | 治療費用(一括払い) |
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12,000円(税込) | 片眼100,000円(税込) 両眼160,000円(税込) |
※オルソケラトロジーの検査後、適用・不適用に関わらず、上記料金は発生いたします。検査後の返金は出来兼ねますので、予めご了承ください。 | ※治療費用には、レンズ代金、スターターキット、治療開始1年間の定期検査費用を含みます。 ※適応検査代・ケア用品・点眼薬の追加購入費用は除きます。 ※2年目からは3ヵ月毎の定期検査費用(¥6,000(税込))が必要です。 ※レンズは2年程度で新しいものに交換が必要となりますので、その際はレンズ代金が別途必要です。(片眼 ¥50,000(税込) 両眼 ¥100,000(税込)) |
その他注意事項
レンズ度数やフィッティング変化に伴うレンズ交換は処方より3か月間1枚につき1回のみ無償です。破損交換は処方より1年間1回のみ無償です。紛失の場合は保証対象外となります。
検診時に何か別の病気に罹患された場合の検査・治療代は別途必要です。疾患内容によっては保険診療に切り替わる為、保険証・医療証は必ずご持参ください。治療中は必ず定期検診(3ヶ月毎)を受けるようにして下さい。
治療を中止する場合はレンズを返却していただきます。レンズを返却いただいた日を以て治療の中止日といたします。 電話等のご連絡ではお受けできません。